自分のアイディアから手を離さないで
●オフの日には何をしていますか?
j:テレビを見る、かな。私、テレビ中毒なの。スウェーデンでは、各国からのおもしろいテレビ番組が流れてくるの。あと、私はDVD中毒でもあるから(笑)ボックスセットとかをよく買うわ。最近Seinfeldのボックスセットを観終わったし、これからSex in the City とSix Feet Underを観るつもり。でも本当は勉強と音楽で忙しくて時間があまりなくて。あとは友達と時間を過ごすことかな。
●日本ではカラオケによく行くって聞きましたが、好きで歌う曲は?
j:私たちカラオケは大好き(笑)。毎回日本に来るとき、バンバン歌っちゃうの。ヘンリックはいつも同じ曲を歌っているわね。“An Englishman in New York”とか。私はいつもドリー・パートンの“Joline”を歌うわ。
●ヘンリックはその曲が好きな曲だって言ってましたが・・(笑)
j:それは私の十八番なの!(笑)
●もし歌っていなかったら、何になりたかったでしょうか?
j:オペラシンガーになりたかったけど、それもまた歌だもんね・・でも私は惠れていると思う。好きなことが仕事になったんだもん。あとはデザイナーとしてファッションに関わる仕事かな。
●なるほど。では、朝起きて一番最初にする事と、寝る前にする事は?
j:まず叫ぶの(笑)「朝って大嫌い!」って。いつも朝の6時40分ごろ起きるんだけど、朝早すぎて最悪・・夫が目覚まし時計をかけてて、彼は起きてから私が起きるまでの40分間くらい「起きろ!」と怒鳴る。毎朝が戦いね(笑)。夜はテレビを見るかな。
●ライブ中に面白かった事や、忘れられない出来事ってありますか?
j:何年か前に日本であったわね。1998年かな・・・大阪でWorld AIDS Dayのイベントで演奏したの。本当に大イベントだった。アリーナだったし、全国のテレビで流れていたの。生中継だった。でもそんなに大イベントだと知らなかったのよね。それで、「World AIDS Day」だからコンドームとペニスのデザインのTシャツを着てたの。「これならちょうどいいわ」って思っていたけど、どれぐらいの人数がそれを見るのか、ってことに気付いたら・・・(笑)とにかく、すごい大イベントだったわ。Glayもやってたし、もうひとつ日本で有名なバンドもやっていた。名前は覚えてないけど。でもGlayは有名だ、ってことは知っていた。で、ちょうどステージに上がる時に、いきなりスタッフの女の子が走ってきて、「ジェニー、二分ぐらいAIDSについて話してくれる?」って。何千人の前で二分もAIDSについてインテリジェントな話をするなんて!あれは緊張したわ(笑)!
●では、あなたにとって世界で一番美しいものと、一番醜いものは?
j:一番美しいのは、人が他の人に親切にする時だと思う。何かが欲しいから親切にしているんじゃなくて、ただ親切なことが。例えば、私が東京の道ばたで迷子になっている時、誰かが案内してくれるのはとても嬉しいわ。一番醜いのは・・・人種偏見や憎しみね。ただ見た目が違うから憎むなんて・・・それと、人が意地悪になったり、先入観を持つ時ね。
●そうですか。じゃあ、ART YARDで読んでみたいアーティストはいますか?もちろん、まだ生きている人でね(笑)
j:生きてなくちゃいけないの?じゃあベートベンは無理よね(笑)だったら、ポール・ウェラーかな。The Jamは大好きだし、Style Councilと彼のソロアルバムも好きだから。
●もし彼に会った時、何を聞けば良いかな?
j:ファーストアルバムに「ooh hoo, ah-ha」という歌詞を書いたとき、彼が何を考えていたのか知りたいわ。何を歌ったらいいのかがわからなかったから、そういう歌詞にしたの?って(笑)あと、朝起きた時、最初にすること!
●OK。じゃあ、音楽メディア全体が変化を遂げつつある事についてはどう思いますか?
j:現代では、何でも変わっていかなくてはいけないわね。でもお金を払わずに音楽をダウンロードするのはダメだと思う。小さいレコード会社だと辛いのよ。アルバムが売れなくなるわ。ま、銀行からお金借りて作ることはできるけど、そのお金が返ってこなければ大変だし。でも音楽がダウンロードできること自体は良いことだと思う。200円払ってダウンロードするのは良いと思うし。ただそうすると、損をするのはアルバムというコンセプトなのよね。なぜなら、アーティストがアルバムを作る時って、なにか歌詞や音楽的にもっと大きいテーマがあるから。一曲しか選ばない、っていうのはもったいないわ。でも、一曲買ってそれが気に入れば、アルバムを買うかもしれないしね。それぞれ長所と短所があるわ。
●そうですね(笑)
j:でも、実際にアルバムを手に取るのは大好き。ブックレットやスペシャルサンクスのリストを見るのが大好きなの。手に持てる「製品」って良いのよね。デザインを見てコンセプトもよくわかるし、テーマがちゃんとわかる。アート作品みたいにね。そういうのは失いたくないわね。でもその一方で、ダウンロードは・・・例えばフィリピンの音楽だとか、普通は聴けない音楽が手に入る。良いところもあるし、悪いところもあるわ。
●では、最後にART YARD誌の読者にメッセージをお願いします。
j:自分のアイディアから手を離さないで。妥協するためにあなたのアイデアを変えないでほしい。アルバムを作る時、1曲目から12曲目までコンセプトがあれば、それを手放さないで。誰かにとって9曲目の意味がわからなくても、それはそれでいいわ。テーマの一部だから。理解されないのは、あなたのせいではないのよ。










