2004年度シェル美術賞グランプリ受賞作家。 彼のフィルターを通した世界が作品になる。
言葉より感覚が先な人。
●藤井君が絵画の方に進んだきっかけは?
小学校の頃から近所のアトリエに通っていたんです。そこで18歳まで通っていて、高校も美術学科がある学校もあるよって教えてもらって受けようと思ったんです。
●じゃぁ、高校を選ぶところからもうはじまっていたんやね。美術一本できてるね。
はじめはマンガとかを模写したり、それがキューブになったり景色になったり、みんなそんな感じだと思うんだけどね。身内にそんな感じの人もいなかったけど、両親がやりたい事をやらしてくれるというか、環境を提供してくれるというか。そういう点ではすごくよかったですね。
●自分の中で作品って事を意識しはじめたのはいつ頃?
今も悩んでいるところなんですが、面白いと思ったことをチョイスする事はできるんですが、一貫性がないって指摘される事が多いんですね。
●それは手法じゃなくコンセプト面でっていう事?
作品っていうのとそれが繋がらない事が多々あるんですよね。好きなものを描くだけじゃなく、まわりの社会に対して僕自身がどう考えているのかとか、メッセージ的なところとか。今、好きなものは描けているんですよ。言葉より感覚が先な人なんです。そこはすごく大事にしていきたいんですけど、言語的なところが感覚についていっていないんです。そこが一番の課題かなと。明らかに以前と意識が違ってきますね。
コンセプトは「人」なんですね。
●2004年度のシェル美術賞のグランプリも受賞したんだけど、そこからも意識がだいぶ変わったんかな?
自分が予期していない事がすごい起ったというか。自分が意図したかった事と、みなさんが評価してくれた事に少しギャップがあったというか。人をすごく意識してしまうというか、言葉をすごく考えるようになりましたね。プレッシャーもありましたね。
●藤井君の中でこの受賞は自分に影響がありましたか?
さっきも話した一貫性とか、作家として作品をつくっていく意識は格段に上がったと思います。他の作家さんの作品とかも以前とは比べられない程観るようになりましたね。そういうところで良い刺激になってますね。
●作品の話なんだけど、熱を感知するサーモグラフィーを思わす作品ですが。
きっかけは映画の「プレデター」なんですけどね(笑)はじめは熱とか関係なかったんですけどね。コンセプトは「人」なんですね。強烈に残ったのが自分の親の御葬式やったんですね。そういうところで見た人の感情とか態度とか表情とか、そういうなのにすごい激怒したり、優しくなれたりしたんですね。そういう感覚が「人」と「熱」に繋がったんですね。自分と他人との距離とか、人がどういうふうに思っているとか。それが曖昧なというかファジーなカタチと繋がったというか。それと僕ってすごく表面フェチなんですよ(笑)サーモグラフィーって物体の表面を感知する装置なんですね。決して中じゃないんですよ。目の前にある表面に写っているもんや、色の妙なバランスなんかにひかれてしまうんです。
●どう見えてるんやろってすごく気になってたんですよ。ここから藤井君の独自のフィルターでどんな展開をしていくのかなって?
そうですね。この作品はやりだしたところなんでいろいろ展開ができるなって思ってます。あとは手を動かし続けるだけですね。










