
アートヤードとAlpha and Omega。編集部×編集部対談が実現。「ヒト」を中心に波紋を広げる両誌の発行人たちのスタートは!?
本誌とコラボレートしている雑誌Alpha and Omega。発行人の太田氏と本誌発行人の滝本がAlpha and Omegaのスタッフを交え編集部対談を敢行。アートヤード発行人・滝本章雄(JAMWORKS 代表)×Alpha and Omega発行人・太田 紳(有限会社Project E 代表)
滝本:今日はよろしくお願いします。ってか事務所が広いですよね〜(笑)
太田:何もないだけなんですけどね(笑)でも安いっすよ。
滝本:で、Alpha and Omegaもアートヤードもインディペンデントという意識がかなり強いですよね。別にクライアントがいるわけでもないし。出版するきっかけというか、やっちゃおうみたいな・・・何かに影響を受けてっていうのはあるんですか?
太田:僕が雑誌しようと思ったのは最近・・・ココ4年くらいなんですよ。僕たちProject Eは、雑誌をやるための会社じゃなくって、アオクサイねんけど「表現しよう」ってことで10年前に考えて、はじめイベント会社から始めたんですよ。やっぱり雑誌の表現がすごい好きで、音楽の雑誌とかSTUDIO VOICEとかの昔のタイトルとかBRUTUS系から影響を受けて、これはカルチャーだみたいな。音楽はずっと好きだったんで音楽は捨てられないしね。これはちょっと攻撃的だけど、日本の音楽雑誌を見た時に「僕の思っているのと違うな」って。メインしか出てきていないし・・・もっと音楽は深いものだってね。それができる雑誌が絶対あるはずだって思ってたんです。はじめはフリーペーパーを考えていたんだけど、やっぱり書店に並ぶ雑誌をつくってみようって出す寸前に考えついて。メジャーの人が載っている音楽雑誌の隣にウチがあった時に、見る側の人間はどうするかなって。ホンマそんなシンプルな感覚で出しましたね。・・・めちゃくちゃ攻撃的やんね(笑)

滝本:それでいいんやと思いますよ。僕らもきっかけは、最近のフリーマガジンも面白くなくなってきたよねってトコロから始まってますしね(笑)ウチの編集長と夜な夜な電話でね。で、雑誌とかもそうだけど、広告出してるからインタビューが載ってるとか・・・。あとは昔、ジャングルライフの代表の人がウチの編集長が当時働いていた音楽スタジオに広告営業とかに来てたんですよね。それを直に見てるんで、あぁこうやったらいいねんなって。じゃぁ、どんな内容をするねんってなった時に、僕はアートの現場にいるし、編集長はミュージシャンだし音楽で。お互いそこの場所で活動してるんだから、絶対に繋がりがあるやろうってね。そこの現場同士のリアルな話しができたら面白いし。生の声っていうか・・・リアルじゃないですか。じゃぁやろうぜって。
太田:ジャングルライフってやっぱり人気あるんかな?
滝本:僕は初期の方はすごい好きですね。
太田:僕らもフリーペーパーをやるって考えた時にかなりの数のフリーペーパーを集めたんですよ。
滝本:僕は今もやってますよ(笑)
太田:色々見てブルーになったのは、大きいフリーペーパーは表に出してるんですけど、その他は注文テーブルの下にゴッソリ入れられてるんですよ。あれを見てねコレは違うわってね。
滝本:あぁ・・・。
太田:僕の中で思ってるものと違うってね。見積りとかも全部出してたんだけど、僕の中でAlphaand Omegaって言葉がすごい重たかったんですよ。で、有料誌にしたんですよ。でも有料誌にしたら継続に大変だし、さぁどうしようって思った時にやっぱりデザインの力や、それ以外のプロダクトの部分で何かできて、その中でデザインというものにコンセプトができて、それを凝縮したものを雑誌として出そうってね。でも、ホント大変、本当にホント大変・・・ホント。
滝本:めっちゃ言うてますね(笑)
太田:でもコレでよかったって思ったんですよ。今、繋がっている人たちと東京に行って話しをしているとつくづく思いますよ。フリーの人やインディペンデントで活動している人たちを全面に押し上げれるというか。メインストリームの中にインディペンデントとして入ってそうする意義を感じるというかね。俺がやろうとしている事に間違っていないなってね。
滝本:商業誌っていうか、そのジャンルに殴り込もうみたいな感じですね。
太田:そうそう!!
滝本:僕らもフリーペーパーのジャンルに殴り込みをかけてるんですよね。ある意味。やっぱりフリーペーパーも編集しているのは会社が多いし、スポンサーがメインというか。まぁ、当たり前なんだけど。でもそれだけじゃないんですよね。
太田:フリーペーパーって無視できないっていうのは、究極な間口があるんですよね。でも、フリーペーパーの枠を超えているモノは少ないですよね。企画であっても、インタビューであっても。表現力っていうか・・ちゃっちく見えてしまうというか。ウチは音楽にしても何でも、表現力を与えるっていうので、全てをデザインする、全てをクリエイトするっていうのに固執してかなり時間がかかるんですけよ。デザイナーにもかなりキツイ事を言ってね。まぁそれは僕らのやり方なんだけどね。
滝本:僕も書店で見た時に「おぉ〜っ」て思って、資料用と読む用に2冊くらい買いましたもん(笑)

太田:言うてくれたら送ったのに(笑)で、アートヤードの編集長の晴雄君と話しをしている時に「コラボしませんか」って言われた時に「キタ〜ッ!!」って思ったんですよ。僕はまだフリーペーパーっていうモノの可能性を高い次元に置いているんで、フリーで情報が得られるっていう中に生粋なものや雑草的なものがいっぱいあって、それをどういうカタチで企画するかってことをやりたいって思ってたんですよ。で、アートヤードと出会ってね。今後シェアしていきましょうってね。すごく良い話しだなって。こんな話って絶対ないんでね。
滝本:みんな囲いますよね(笑)
太田:そうそう、何でこの業界って囲うのかなって。自分たちだけっていうか。某大手企業さんが出しているものもスゴイけど、モノクロ1ページで100万って言われてるし。でも内容とか考えたらね。もっと埋もれてる人たちが発表できる場所というかね。で、商業誌に殴り込もうっていうか。一切メジャーが載っていない。クリエイターもライターもね。
滝本:かなり異色ですよね。本屋で見ても「コレ作品集?」みたいなね。それがすごいインパクトあるよね〜って。ウチのバックナンバーにも掲載してるんですけど、広告を載せないとインタビューをしてくれへんやんってね。これもかなりおかしい話しですよね。で、読んでいてこの雑誌、めっちゃクリーンやんってね。
太田:僕らとアートヤードが共通するのって絶対に「人」やんね。組織としてみていないからこういうことができるって僕も自負してるんだけどね。それが今一番大切なんじゃないかなって思う。集団であったり、お金であったりっていうのが今の現状だしね。
滝本:それをしようって思ったら、全然違う雑誌をつくりますもんね(笑)
太田:そうそう、片っ端から売れ線のを持ってきて(笑)
滝本:でも、それやったら僕らじゃなくていいですよね。で、最近よく思うのが、何かをやっていると周りは自分はできないしとか、自分はその中に入っていないっていう事を言うやないですか。何かそれが嫌やなぁって。
太田:それありますよね。やるって言うからやるねん。
滝本;「やりたいんですよ」って・・・やれよ・・・みたいなね。ストリートのアーティストの子たちってがんばってるなぁって思うんですけど、でもなかなかできない、やらないんですよね。それだけメンバーが集まっていたら何でもできるやんってね。
太田:一人じゃ怖いんだと思う。コラボレーションをする事でその怖さを軽減できるっていうやり方を僕たちはしてるんで、Alpha and Omegaを出してから普通じゃない人たちの出会いが確実に増えたね。そういう意味では刺激的な生き方ができてるなぁって思ってるんですけどね。それを活かすのがこれからの課題かな。
藤川:はじめやり出した時ってAlpha and Omegaを出版するのが大きな目的になってるんだけど、3、4号がまだ止まっている段階だけど、これを介してコミュニティーが広がって、人の繋がりの波紋っていうか。僕らがホンマの意味で望んでいたコトなんやけど、自分らでもビックリですね。最近になって実感したっていう感じですね。
滝本:それって人を中心にもってきてるからですよね。僕らのコンテンツもそうですよ。アーティストさんからアーティストさんに繋がって・・・。で、決定したら出さなって思うし、お金も必死に集めますしね。人っていうのを中心にしていなかったら、波紋が広がってもヒトにはならないかなって。

藤川:カルチャーと音楽を一緒にしたのは正解だったなって思いますね。音楽の特集を読んでメールを送ってくる人もいるし、カルチャーのこのページが良いっていう人もいるし、写真が良いってメールを送ってくる人もいるしね。間口が広くなるなぁって。
太田:あと、やってて感動したのが、書店のアルバイトの女の子からメールが来て。Alpha and Omegaが入荷された時、見て思わず平台に乗せましたって。この本がドクドクと呼吸しているんですよって。それを聞いた時、絶対やったろうって!!モチベーションに繋がりますよね。
滝本:そういうのって良いですよね。そういえば3号、4号は?
太田;実はできできてるんですよ。すごいエグイ企画なんですよ(笑)藤川が全部企画してるんですけど、3号、4号は読み切りなんですね。で、同時に出したいってね。表紙もスゴイ事になってるんですよ。やりたい放題っていうか、どんだけ経費かかるねん(笑)ってね。でも俺らがやりたいことはお金がかかるなって。だから地盤をつくろうって事で進めてるんですね。だから後ろめたいってことはないんですね。はやく出したいって気持ちでいっぱいなんですけどね。
滝本:楽しみですね〜(笑)
太田:これを出した時に僕らも何か覚醒されるかなぁって。ホンマにえげつないですよ(笑)バカですね僕ら。でもコレが本当のリアルかなって。
滝本:でも、賢く生きたら面白いものできないですよ。
太田:そうそう、どこの編集部も謎にしたがりますよね。だから僕らはオープンな感じにしようかなって思うんです。誰でもできるよって。みんな目を開けてみて見ろよ。みんな変わんないよってね。
滝本:何がしたいかってのがわかっていれば、何でもできるやんって思いますよね。その世界での当たり前ってのはもういいんですよ。ホンマにやる気があればカタチにしたらいいんですよ。成功するかなじゃなくて、成功させるにはどうしたらいいんやって事ですよね。
太田:Alpha and Omegaもこれからも出していこうって思いますしね。
滝本:発行しててしんどい事もあるけど、嫌じゃないもんね。とりあえず、面白いコラボをしていきましょう。とりあえず、やるんやったらやろうぜって事っすね。










