「根源的なエナジー」を感じさせるグラフィックというものに出会う機会はそう多くはない。揺るぎない一本の流れの中で、自由に進化の支流を楽しむ。だがそれは一本の大きな河である。SALOTEZUMOの作品は、そんな根源的な力強さと、私たちの心を掴んで離さないポピュラリティーに溢れている。全てのオーギュメントを打破し、ポップ・カルチャーの中で消費されない親和性、そして同時に次元を操りながら自由に進化するスタイルは、我々の心に自然に現れ、強力なインパクトを残してくれるのだ。現在はもちろん、SALOTEZUMOはこの先最も注目されるであろう作家の一人であることは間違いない。この素晴らしい作家の言葉に触れてみよう。
●Art Yardのインタビューにお答えいただいて有り難うございます。まずお聞きしたいのですが、今回お見せいただいた作品は大きく開かれた目、つまり眼球がモチーフとして組み込まれていますが、このアイデアはどういったところから生まれて来たのでしょうか?また、コンセプトがありましたら教えて下さい。
基本的に、個人的な表現の中では具象的でないものに魅力を感じるところがあります。ただ、目玉にはやはり特別に感じるところがあって、自分の意識の中において「見る」という一つの行為は「感じる」というもっと広い行為に置き変えれる様なところがあって、それだけ見るという行為に執着しているところが自分の中にあるからかもしれません。
●SALOTEZUMOさんの作品の第一印象なのですが、作品を拝見させていただいた時に、図形的なモチーフとラインのはっきりとしたコミック・キャラクター、それに加えて純粋に線を引くことで空間的に不思議な奥行きを味わえたのですが、面・線・カートゥーン、という3つのモチーフを組み合わせるスタイルはずいぶん以前から持っていたのでしょうか?
このスタイルでやる様になったのはここ最近で、以前はもっと立体としてイメージした場合にちゃんと成立する様なスタイルでしたが、自分の中でそのやり方を保守的感じる様になり、もっと枠にとらわれないやり方で、平面作品ならではの自由度をもっと楽しもうと思うようになり今のスタイルに変化してきていました。
●線と面とではパースペクティブの表現方法が違うかもしれませんが、異なる奥行き感が見事に融合していると感じました。すこし質問は変わりますが、作品の中でかならず線画がクローズアップされた部分を見つける事ができて、そういった部分は塗りを押さえて線の味わいがとても強調されているように見え、個人的にとても心に残るのですが、貴方の表現スタイルの中で特にこだわっている部分はありますか?また、線と面、そして塗りとで異なるこだわりがあればお聞かせください。
もちろん部分的にこだわっている所もありますが、どちらかというと部分、部分のこだわりというよりかは、それらを含んだ上での全体のこだわりとして、自らの表現に対する姿勢にあると思います。それは簡単に言ってしまうと、自分の気持ちが高揚する様な形や色などを選び構成していくといった単純なことではありますが、そこにこそ自分でも把握しきれない様な自分の本質が表れると思うし、価値があることと感じています。
●ご自身が最も影響を受けたアーティストなどはいますか?また、他のカルチャーからの影響、例えば音楽や映像など、過去、現在も含めてインスピレーションを受けたものがありましたら具体的に教えていただけますか?
色んな要素がからみあっていて特にこれがとは言えませんが、自分が表現の道を選ぶようになった大きな要素の一つとしては、Beautiful Losersの面々や、それらに通じるものを感じられる文化や作家達のやり方が挙げられると思います。自分の中で新鮮で強い魅力を感じたし、なによりもそれによって、それまでは遠かった自分と芸術表現の距離がすごく近くなったと思います。
●ART YARDで世界中のアーティストにお伺いしていることですが、少しディープな質問ではありますが、ずばり教えていただきたいと思います。SALOTEZUMOさんにとってこの世界で最も美しいもの、そして醜いものは何でしょうか?
両方、人間かと思います。
●読者にとってもSALOTEZUMOさんの作品は一目見てあなたのスタイルだと見つけやすいインパクトがあると思うのですが、よろしければ今後展開される予定などがありましたらお教えください。
近くにはアパレル展開なども控えておりますが、現時点で他、特に興味のあるものはフィギュアなどの立体的な展開で、平面から立体におこした場合の存在感といったものに大変興味があり、意欲的に進めていきたい企画の一つです。
●では最後にART YARDの読者にメッセージをお願いします。
これを機に、また新たな出会いがあればいいなと思っているので、もし私の作品を見てなにか感じるものがあればメッセージなどいただけるとありがたいです。












