イメージに溢れるサウンドを信条とするグループは数多くあれど、その中でも抽象と具象を分けるラインを掌握できるグループは数少ない。kacica は、そんなアビリティーやセンスを感じさせるサウンドを、余すところ無く全てのパートにおいて実現している。先の8ottoのフェスでもその世界観はリスナーに十分伝わっているはず。kacicaの楽曲で、本物の音楽の息吹を感じてみよう。
● Art Yard informerのインタビューにようこそ。どうぞよろしくおねがいします。まずはじめにkacica結成のいきさつについて教えていただけますか?また、kacicaというグループ名の由来は何でしょうか?不思議な響きですよね?
(全員)よろしくお願いします。

(Kazuya/Ba)結成のいきさつを言うと、もともとVo.MisatoとGu.Taneとはkacicaをやる以前に前身バンドを9年前からやっていてそのバンドのメンバー脱退、解散をきっかけに2005年kacicaを始めました。最初はドラムが見つからずドラムレスでかなり音響的な音をやってたんですがたまたま僕が入ったアルバイト先に地元の後輩のDr.Hiroshiが働いていて誘った結果加入、現在の編成になりました。
(Misato/Vo)kacicaという名前の一番の決め手は響きですね。○○シカってかっこいいな~って。私達は皆生まれが奈良なので名前に鹿が入ってる事で愛着が湧いて気に入っています。
●"bokujo"では荘厳な雰囲気の中、かなり気持ちのよいVoを聴かせてくれていますが、2nd album"MOSAIC"のジャケットにも幻想的な動物が描かれていますよね。この曲や、アルバムのコンセプトを教えていただけますか?
(Misato/Vo)ありがとうございます。MOSAICのジャケットすごくいいでしょ。これはkacicaが絵画と音楽のコラボイベントに出演した時、そこで出展されていた谷内一光君の絵に私が一目惚れしてお願いして描いてもらったんです。ジャケットの絵を初めて見た時はメンバー全員ひっくり返る程の驚きと感動で胸がいっぱいになりました。彼の絵はすごく素直で暖かくて大好きです。現在も展示やパフォーマンスなどで日本に留まらず海外でも活躍しています。彼は要チェックですよ。

(Kazuya/Ba)MOSAICのコンセプトは、思い出を回想する時のような儚い、淡い感があふれ出して爆発する、抽象的な感情が感情的にはき出される、そういったイメージを曲を構成する上でできるだけ手を加えずそのままの形で残すというものです。"bokujo"と"mosaic"の2曲に関してはこのアルバムのテーマ曲と言えます。
●では質問を変えて、kacicaの作曲の過程について教えていただけますか?個人的にはかなり多くのアイデアをストックしていそうな印象ですが、実際の作曲やレコーディングはどういった流れで行われるのでしょうか?
(Kazuya/Ba)作曲については、基本的にジャムセッションでいいアイデアをひたすら録音していってその音とグルーヴが持つ情景やイメージを元に曲として構成していく感じです。歌は後でのせる事が多いです。MOSAICのアルバムの楽曲に関してはジャムセッションしたテイクを後で聴いて耳でコピーしてそのまま楽曲にしたものがほとんどです。"bokujo"に関しては歌も含めて歌詞以外は曲の始めから終わりまでそのままです。レコーディングについては、MOSAICはパート毎にバラバラで録りました。ドラム、ベース、ギター、鍵盤、パーカッション、ボーカルといった基本的な流れです。
●それでは、メンバーさんそれぞれのお気に入りの楽器や機材など、現在愛着のあるイクイップメントについて教えていただけますか?
(Tane/Gu)Marshallの1959HWと1960BHWです。いろいろなアンプ使ってきたんですけどこれが今まで使った中で一番ですね。この組み合わせは最高です。音作りにおいてストレスが一切無いです。今はキャビネットの方がライブ中にスピーカー全部とんでしまって眠ってますけどね。お金ができたら修理したいです。2、3年は無理かな。後は地元のリサイクルショップで買ったRICKENBACKERです。
RICKENBACKER360が欲しかったんですけどどこにも売ってなくてやっと見つけたのが今使っているRICKENBACKERです。ホールの部分がfホールになっていて、何かのリイシューみたいなんですけどよく分かっていません。音は気に入ってます。コードを弾いた時の音の混ざり具合が何とも言えなくて最高です。1弦が少し弱いのが気になるけどいい音なってるんで問題ないです。エフェクターについては書き出すときりがないので気になる方はライブで声をかけて下さい。詳しく説明します。
(Hiroshi/Dr)スネア(ludwigビスタライト)です。見た目とサスティーンが気に入ったので購入しました。購入時のセッティングだとアタック感、ボリュームが弱めだったのでEVANSのsupertoughを張ってパワーを強化しています。ludwig製のスネアのエッジは他社製と角度が違うのでludwig以外のヘッドで気持ち良い音を探すのに苦労しましたが、EVANSのsupertoughは最高の相性だと思います。若干サスティーンがつぶれた感じがありますが太めのスティックを使うことで補っています。
(Kazuya/Ba)Bass(フレットレス、5弦)です。僕がもう10年通ってるアメリカにあるTop The Guitarという楽器屋でカスタムして作ってもらったBassです。木目がきれいに出てるボディ材を選んでラスという絵描きに頼んで絵を描いてもらいました。ぜひ見て欲しい逸品です。音も素直で楽器本来の音がします。ただ弾きこなすのに2年かかりました。
(Misato/Vo)Fender Rhodesです。かなり重いです。でも音はとても良いです。
名前はマチョピチュと言います。
●ところで、かなり多くのライブをこなしていますよね?夏の8ottoの2DAYSのフェスでは本誌とも偶然接点があり嬉しかったのですが、最近のライブなどで印象に残っているステージやエピソードなどありましたらお聞かせいただけますか?
(Misato/Vo)過去3度くらいkacicaのライブ中に急に人が失神して倒れる事がありました。彼らはどこに行ってしまったのでしょうか?
●kacicaを初めて聴いた時に、音響派サウンドに止まらないインパクトを感じま
したが、kacicaがもっとも影響を受けてきたアーティストを教えていただけますか?
(Kazuya/Ba)バンドとして影響を受けてきたアーティストを挙げるのはかなり難しいのでそれぞれが影響を受けてきたアーティストを答えてもいいでしょうか?
まず僕の中で挙げるならThe Doors、Enya、Pink Floyd、Bob Marley、Fela Kuti、The Roots、Bjork、久石譲、手塚治虫です。
(Tane/Gu)時期にもよるのですがPink Floyd、The Doors、Bob Marley辺りの70年代の音楽にはかなり影響を受けた気がします。
(Hiroshi/Dr)lostage、Led Zeppellin、Sonic Youthって感じです。lostageはkacicaに入る前からずっと好きでかなりファンって感じです。
(Misato/Vo)一番染み付いているのはyaeで一番刺激になったのはBjorkです。鍵盤はBrian Enoかな。
●なるほど。ところでkacicaから見て、関西の音楽シーンはどのように感じますか?今現在、注目し
ているアーティストなどはいますか?

(Kazuya/Ba)最近本当に良いバンドが増えて嬉しいです。注目してるバンドは3バンドいて、まずlostageです。彼らは同じ奈良で10年前から一緒にライブハウスでやってきてプライベートでもずっと交流があるにも関わらずいつ新曲を聴いても刺激とセンスを感じます。注目し続けるバンドですね。次に8ottoです。彼らも出会いは古いのですが最近同じプロデューサーという境遇になってツアーも一緒にたくさん回り出して本当にかっこいいバンドだと思いました。そしてkacicaの現在までの音源をリリースしたpengtraderecordsの社長のバンドnecobabaです。トリプルドラムでニューウェーブとアフロビートを両方味わえる最高にかっこいいバンドです。
●これからkacicaが挑戦してみたいものや、コラボレーションしてみたい事など
はありますか?
(Tane/Gu)海外でツアーしてみたいです。自分達の音楽にどれくらい反応があるのか試してみたいです。
(Misato/Vo)映画のサントラを作ってみたいです。
(Kazuya/Ba)僕は特に手塚治虫「火の鳥」がまた映画化される時があればそのサントラを作りたいです。
●では、最後にArt Yard informerの読者にメッセージをお願いします。
(Misato/Vo)はじめまして。kacicaと言います。ライブで直接触れて感じる素晴らしさを味わってもらえると嬉しいです。たくさんライブしてますので一度来て下さい。10月3日はArt Yard studioでのイベントに参加します。私達も今から楽しみにしているイベントなのでぜひ遊びに来て下さい。










