●ではよろしくお願いいたします。まずは『全日本CDショップ店員組合』、そして『CDショップ大賞』がどのように始まっていったのかを詳しく教えていただけますか?
僕が発起人ではないのですが、とある知り合いの方から本屋大賞の話を踏まえて、CD屋でもこういったことはできないだろうか?みたいな話を持ちかけられて、面白そうなので「では、やってみましょう」的な感じでスタートしました。最初はやはり知り合いの店員さんを中心に声をかけていって、そこから趣旨に賛同してくれた人たちがどんどん参加してくれました。
●実行委員長を務められている行さんご自身も過去にタワーレコードにいらっしゃったり、現在も下北沢mona recordsで多くのCD作品の取扱いをされていると思いますが、この大賞ならではの特徴とはどのようなものでしょうか?
一番の特徴は、店が会社の枠を越えて一つの賞に向けて何かをするということだと思います。新星堂もあればタワーレコードやHMVなど全国規模で多くのショップの店員が参加してくれています。これまでここまでの規模の試みはおそらくなかったんじゃないかと思います。
●なるほど。同じ組合の中に、個性的な店員さんが多くいらっしゃるでしょうし、それぞれの方が推すアーティストも多種多様かと思いますが、実際にはどのような観点からCDショップ大賞、そしてその他の賞を決めているのでしょうか?
ネット通販や配信に押されがちなCDショップにユーザーを引き戻そうというのが、今回の賞の大きな目的なので、この賞を参考にCDを買ったユーザーが「やっぱりCD屋が薦める音楽はいいなあ。CDを買うならCD屋でないとな!」って思ってもらえるようなモノにしないと意味がないと思ってます。なので、敢えて“過小評価されてる音楽”というテーマで選出してもらい、他の数ある賞とは違うモノにしたいと考えています。
●では、数多くの作品がリリースされている中、CDショップ大賞というキーワードの中で心に止まったアーティストがいましたら教えていただけますか?
第2回では地方賞というのを新設したのですが、その中の関東ブロックで選出されたharmonic hammockというグループがお気に入りです。優れたソングライティングと高度な演奏技術はここ数年のポップスの中でも群を抜いていると思います。この賞をきっかけに知名度が上がってくれればいいなと思います。
●行さんは、これから先どのようなアーティストがリスナーの心を射止めていくと感じていますか?
難しい質問ですね(苦笑)。世間一般的には、メロディーがありきたりで歌詞は何のヒネリもない臭い内容のモノが相変わらず売れると思います。そんな中でより音楽的に優れた作品が注目されるような土壌が早くできればいいのになって思います。でも、時代の先を行くはずであるロックのフィールドですら、論評は歌詞にしか及ばず、グラビア重視がまかり通っているぐらいなので、未来は暗いです。って嘆いててもしょうがないので、本物をわかる人にはちゃんと伝わるような環境を我々が作っていかなければいけないと感じています。
●それでは最後にメッセージを頂きたいのですが、多くの作品を創りだしていくであろう若いアーティスト達に伝えたいことは何でしょうか?
音楽で食べていこうだなんて思わないでください。そう思った時点で“作品作り”じゃなくて“商品作り”になるので。なんちゃって。










