今年も世界中のさまざまなアーティスト記事、ピープル記事、そして独自のイベントを通じて、多くの音楽・アートカルチャーを発信していくことが出来ればと考えています。これからもArt Yard informerをよろしくお願いいたします。では、インタビュー記事へ下記からレッツ・ゴー!
●ではよろしくお願いいたします。Art Yard informerはクリエイトに興味のある学生の読者もいますので、まずは瀧さんの学生の頃についてお伺いしたいのですが、どういった学生時代を送っていましたか?
ピエール瀧 : はい、高校生ってことですよね?まあ、野球部に入っていたんでね。野球の部活をやりながら、部活が終わると卓球の家にたむろって。ニュー・ウェーブのレコードを聴いたり、サブカルの本を読み耽ったり。えー、人の悪口を言ったり…人を陥れたりして遊んでましたけどね。
●(笑)…瀧さんはゲームもお好きということをお聞きしていたんですが、もうその頃からゲームを?
T : 僕が18歳の時にファミコンが出たんですよ。オジサンなんですよ、僕結構。ふふふ(笑)あんまりその、当時はゲームというか、そういうものはあんまり無かったですね。
●ファミコンが出た当初は、やはり衝撃的でしたか?
T : 衝撃的でしたよ。ゲーセンに行かなくてもゲームが出来る、っていう。まあでも、僕もファミコンが出てすぐ買ったっていうわけでもなかったので。
●ゲームのディレクションなどもされていると思うのですが、いつごろからゲームの世界にハマっていったんでしょうか?
T : 上京して…19歳で上京したくらいからですかね。まあ、当時はね、ちゃんとゲーセンとかも今と違ってありましたしね。そういうので…あとは町のはずれに自販機とかがいっぱい置いてあって、みんなカップラーメンすすりながらゲームやってるゾーンとかなかったですか?駄菓子屋の軒先とかね、そういうのがいっぱいありましたからね。
●PS3の『The Last Guy』はよく遊んでいました。それと『バイトヘル2000』も。
T : ああ、(笑)どうですか、面白かったですか?
●ええ(笑)。瀧さんは元々どういったきっかけでゲームをディレクションするようになったんでしょうか?
T : あの、プレイステーションをソニーが出した時期に『DEPTH』っていう音を扱うゲームっていうのが出て、その時の制作チームが、音楽を扱ったゲームで第二弾を出したいんで、電気グルーヴさんにお願いします、っていうのがあって。それで作り始めたのがきっかけですね。
●『The Last Guy』や『バイトヘル2000』を作る時って(あの内容は)パっ、と浮かんだんでしょうか?
T : や、どうやって浮かんだんだか、もう覚えていないですけどね。バイトヘルとかは、当時そういうゲームはなかったんでね。あったら面白そうだなぁ、と思って。全部自分で企画書みたいなの、というかペラを二、三枚書いて、『グルーヴ地獄』を作った時の人のところに持って行って、『こういうの作りたいんですけど、どうですか』みたいなのはやりましたけど。
●ご自身でゲームのディレクションをやってみて、どうですか?やはり面白いですか?
T : や、まあ面白いですよ。知らない世界ですし、自分の考えたものが形になっていく訳ですから面白いんですけど、その部分と、『会社』というか企業ですし、(ゲーム制作は)インディーで好き勝手にものを出して、どうだ、ってのとはまた違いますからね。それもいろいろと制約はあるんで。でもその中で作っていくのは面白かったですね。
●たとえばゲームの作品や、映像などで影響を受けたものというのはありますか?
T : ゲームで?ゲームでは『この一本』っていうものでは、影響は無いんですけどね。でも丁度、年齢的にアーケードのブロック崩しっていうものが出たりとか、テニスみたいなやつとか、ゲームの黎明期の頃から体験出来たので。どんどん、パックマンとかゼビウスみたいなのが出たりとか。あとは、そういったものがファミコンみたいなのになっていったり、そこを全部見たので。丁度そこを通ったので、進化の過程を体感している、っていう。
●なるほど。ところで、瀧さんといえば最近も映画やテレビでお見かけすることが多いのですが、『演じる』ということに興味をもつきっかけなどがありましたら教えていただけますか?
T : ん~、そうですね…演じる事に興味を持っているか?っていうと、今もそんなに持ってないとは思うんですけど(笑)、その…依頼が来るんでね。
●最初に役者としてのオファーが来たときは、どうでしたか?やってみようかな、という感じだったのですか?
T : やった事無いんで、実際やってみてから考えようかな、っていう感じでしたよね。
●実際に演じるようになられてからはどう感じますか?
T : これで俺は、役者に目覚めていくぞ!みたいな機運が芽生えたか?ってことですか?(笑)あんまりその、仕事として捉えてないので。今日はその、何とかって映画の現場だから、社会科見学に行くついでに、というか、丁度仕事でオファーがあったので(笑)…やる、ってことにして現場でも見学に行くか、って感じですね。でも、現場でそういったものが芽生えた、とかもあんまりないですよ、ほんとに。ゆるゆると、依頼が来た仕事の中で楽しそうなのをやってるだけですよ。
●瀧さんは、楽しい、だとか、面白いことをしている人だ、っていうイメージを皆持っているというか、そう言われたりすると思うんですけども…
T : まあ、悪口も同じくらい言われていますけどね、ふふふ…なんだアイツは?と(笑)
●(笑)そう言われた時、どうするんですか?
T : 悪口を?まあ、枕を濡らしますね、はい(笑)。シーツを掴みながら。
●今は大河ドラマに出られていますが、時代劇は…普段の、というか現代ものとはまた違いますか?
T : んん~、まあ全部つくりものですからね。まあその、時代劇だからどう、ってわけではないけども。今、たまたま大河ドラマに出ていますけど、大河のああいうクラスの現場になると、セットも美術もスタッフも皆凄いですからね。皆、全てプロなわけじゃないですか?しかもそういうトップクラスの人たちがいるわけで、大河ドラマという、それくらいの舟になると。何か「出来ますから」くらいのレベルじゃなくって。そういう人たちの現場をみるのは面白いですけど。
●では、瀧さんにとって、フィクションの世界で演じることの魅力とは何でしょうか?仕事という感覚と同時に、演じる事を楽しもう、というスタンスでお仕事されている感じですか?
T : まあ、そればかりではないですけどね。それを楽しもう、というものだけでは出来ない局面もありますからね。フィクションの中にいても、それをどういう風にするかは監督のさじ加減なので、僕ができるのは、現場で監督とかスタッフとコミュニケーションを取ってどう面白くするのか、ここは足していいのか、足してはいけないのか、とか、アドリブが入る余地があるのかどうか、いろいろあるじゃないですか。皆さんは完成されたところから観るわけですから、そういう感覚をお持ちなんでしょうけど、現場は現場で、そこで終わりじゃないですか?結局、現場でどうなるのかが大事なわけで、僕にとってはね。まあ、仕上げるパッケージングっていう作業はあるでしょうけども、僕はもう現場で、終わりじゃないですか。だからあんまりそういう感覚はないですね。
●逆に、瀧さんが監督されているときはどうでしょうか?…例えば『県道スター』というショート・フィルムを監督されていますが、ベースは瀧さんが、という感じで皆で作り上げていったのでしょうか?それとも…編集なんかも面白かったと思うんですけど、その部分も?
T : うーん、まあ監督がぜんぶ権限を持ってる、全部決める、っていうよりも、まあそこは色んな人の意見が入ってくるし、それを汲んだりとか、アドバイスを取り入れてやる場合もあるので。駒になっているのもやるのも、基本現場ですしね。現場で変わるときもありますし。役者の場合は現場で終わりますけども、作る側の場合、それがずっと続くだけの話で。
●なるほど。では、瀧さんは…これからもしご自分が再び監督で映画や映像を作る機会があった場合って、どんな作品を撮りたいでしょうか?
T : まあ、ないものの話はしにくいね~(笑)それ言ったら『アバター』みたいなやつ。『アバター』と『スターウォーズ』と、あと『ロード・オブ・ザ・リング』と…『寅さん』を足したようなやつを作ってみたいですけどもね~。二億人くらい観にくるやつを作ってみたいですけども(笑)
●あはは(笑)
T : 多分そうなったら、レッド・カーペットをムーン・ウォークで歩いたりしますけどねー、MCハマーの格好とかで(笑)
●では、瀧さんが最近一緒にお仕事されている方の中で『この人面白いな~』とか、印象に残っている方はいらっしゃいますか?例えば大河の撮影の時はどうでしたか?
T : 例えばみなさんがもし大河の撮影に一度来ると、多分全部印象に残っていると思いますね(笑)。『なるほどすげぇな!』って感じがあるんで。すごい人たちが、もうズラ~リ。規模も全然違いますし、ロケとかになったら100人単位でいますしね。今日はこの人たちしかいないけど、前の日に美術スタッフが何十人って来て、村(のセット)を作っていった、とかいう話もあるんで。そこに村作ってる人たちとかね、おもしろいですよね、やっぱり。『何してんの?』って聞いたら『雨だれの跡を付けてます』みたいな人がいるから、『そんなのやってんだ?』って。『そこ、映んないでしょう~?』って言っても、まあ、『こだわりですから』っていう。そういう事やったりする人、面白いじゃないですか、やっぱり。好きでその世界入っているわけだしね、その人って。
●では、ご自身が役者として演じるきっかけになったのは…?
T : 例えばね、役者業みたいなこともやっていますけど、最初に作品に出るきっかけになったのは、昔バラエティー番組やってたときのディレクターが、バラエティーからは足を洗って、どっちかっていうとムービーとかVシネマとか、そっちの道にいくんだ、って。『初めて作品をつくるんだけど、昔やってたよしみで出てくんないか?』って言われて。で、僕なんかでよければやりましょう、というのがきっかけだったりしますしね。別に、極端な話というか…僕がアクションを起こして形になっていくものではない事がほとんどなんですよ。なので、僕が「こういうこと出来ますからやらせてください」というので仕事になる事はほとんどないですね。そのプロジェクト自体が面白そうだな、と思って参加することもあれば、誘ってくれたその人との付き合いとか、まあ大げさですけど裏切れないというか。そういう部分でやることもありますしね。
●瀧さんは仕事で役者以外にもいろいろな事をされている中で、『初めての世界』に入る時に緊張などはしますか?
T : 緊張はあんまりないですね。誘った方が悪いでしょ、だって(笑)!基本的に。僕、『出来る』って言いましたっけ?ってね。緊張っていうより、『全然違う現場が見れて楽しそうだ』っていうので、ワクワクってわけじゃないですけど、そっちのほうがおもしろそうですよね。固い現場とやわらかい現場もあるんで、『ここ固いな~』っていう部分を楽しんだりもしますけど。で、『おとなしくしてよう』とかね(笑)。
●Art Yard informerの読者、クリエイター志望の若者に向けて、にメッセージをお願いできますか?
T : そういう人たちが聞きたいのって、自分はこういうことをやりたい、こういうことをしたい、と思ってんだけど、そこにたどり着くのはどうしたらいいのか、っていう事だと思うんですよ。『瀧はあんな色んなことやってるから、そういうルートというかノウハウを持ってるんじゃないか?』っていう、そういう事だと思うんですよ。でも、僕はそういうタイプじゃないんだよね。そういうのでガっと仕事を掴む人もいらっしゃるでしょうし。そういう人はそういう人でいいと思うし。まあ、ミュージシャンになりたい、とか役者さんになりたい、とかそういうのはなかったんですよね。電気グルーヴの前は人生というバンドもやってましたけど、それも別にミュージシャンになりたいわけじゃなくて。若い子だったら、例えばCMプランナーになりたい、とか映画監督になりたい、と。じゃあ、映画監督だったら自分がつまらないな、と思う作品でも仕事で撮んのか?ってとこで。それが映画監督ですからね。それが本来自分がやり甲斐を見出せないものでもやるのか?っていう。「なりたい、っていうんだったらイヤなこともちゃんとやるんだぜ?」っていう時になると、二の足を踏むわけじゃないですか?そうすると仕事になんないですよね。肩書きでなりたい、っていうのだったらそこを含むわけで。
●そうですね。では最後に、瀧さんはこれからどんな年を過ごしていきたいですか?
T : とりあえず、年ごとに年収が一億円ずつ増えていくと良いんですけどね~(笑)。
●あはは(笑)年俸制で
T : 80歳くらいで80億円ですよ、だって?
●…80歳で80億円、使い切れますかね?
T : ねー?困るよねー?(笑)
●今一番やりたいことって何ですか?『帰りたい』はちょっとナシで(笑)
T : ゼルダの続きをしたいです。遅ればせながら今やっててね、もう、おもしろぉーい!って感じで(笑)。
●DSのやつですか?今やってるんですか?
今やってんだよ(笑)うん、汽車のやつ(『ゼルダの伝説 大地の汽笛』)。バカっぽいでしょ?四十過ぎて『汽車のやつ』って(笑)…そんな人にインタビューしたんだから、もう家族会議したほうがいいと思いますよ(笑)
●(笑)ピエール瀧さん、ありがとうございました!
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