7/24(土)に渋谷O-nestで開催されたArt Yard informer誌の創刊5周年発行イベント"Tokyo Edge"。本イベントでおこなわれた12cm×12cmCDジャケットサイズ展『Square Pack』では、多くの作家がグループ展示に参加した。来場者320名(ゲスト無し!)で盛況を極めたこのイベントに展示してくれた作家たちの作品をご紹介。誌面掲載コンペティションで選ばれたKOWALSKI(コワルスキー)、小林舞(Wonder Graphics)、山橋美穂、Karl Marx、長谷川友紀、浅川慎一郎、akane、Jamzombie、赤坂祐輔、阿部むさしこ、井口早紀子、中嶋友美の個性的な面々をはじめ、展示作家の作品の一部をチェックすることができます。あなたの琴線に触れる作家をみつけよう!
山橋美穂
"戦争をするよりセックスをしよう、豊かな愛情を持っている人は戦争なんてしない"という大きなテーマがあるこのイラストは、オールドファッションなポスターを連想させるハイセンスな作品。メッセージもストレートに伝わり、誰の目をも魅きつける。
KOWALSKI(コワルスキー)
初期衝動のみで写真、ドローイング、オブジェクトをデスクトップで思うままにコラージュ制作をしているコワルスキーは、自らそれをパンク・アートと表現。キャンバス、カラーをフル活用したその作風からは素晴らしい躍動感を感じる。
小林舞(Wonder Graphics)
ユニットWonder Graphicsとしての参加。本イベントでの出展4作品を「花鳥風月」というテーマで制作。その中からこちらのタイトルは「月」。絶妙なバランスで心を引きつけるこのクオリティー、編集部大絶賛。コラージュとともに映像制作もおこなっている彼らの他の作品にも注目していきたい。
長谷川友紀
テーマは「つながり」。つながるには、まず出会わなくてはならない。カラフルに彩られた道の上、まさに何かが始まるような予感にさせられる。素朴でどこか暖かく、メッセージ性の強い作品だ。
akane
あらゆる電波、電力をジャックしてでも音楽を独り占めしたい!という女の子の妄想が描かれた作品。レトロな色合いと素朴な雰囲気でガールズ支持は必至。モチーフも面白く、楽しい気分にさせてくれる。
Jamzombie
ポップなゾンビをコンセプトに活動している彼らから、ポストロックのCDをイメージしたこの作品が届けられた。メルヘンなモチーフとブランコを漕ぐゾンビのアンバランスさがどこか切ない。彼らのインタビューはartyardでも読むことが出来ます。
浅川慎一郎
アクリルと油彩を使用しながら、人や動物の群れ、建物と森の混然たる風景を表現。夜の闇に舞っているかのような動物たちがどこか物悲しくインパクトを与える。繊細なタッチと色彩のコントラストが良い。
赤坂祐輔
ひと夏の少女の成長をテーマに描かれたこの作品のタイトルは「Present」。一見ポップでありながら、全体的に渋いテイスト。大人向けの絵本にでもできそうな世界観が魅力的だ。
阿部むさしこ
母性をテーマに描かれた作品『HAHA』。母性とは何か?女性が母に変わる瞬間とは。答えのない大きなテーマに、親子の姿がマッチしている。
井口早紀子
おとぎ話「白雪姫」をモチーフとして描かれたこの作品は、魔法を掛けられ、人形にさせられた女の子というオリジナルな設定。人間の空虚感が立体的に映し出されており、ユニークな仕上がりになっている。
中嶋友美
刺繍イラストという新しい切り口で表現している彼女の作品は、ペンや絵の具からは生まれない独特の暖かさが感じられる。雑なイメージや取り組みでは決して完成されないだろう。これからもその可能性がどのように追求されていくか楽しみである。
キクチ アヤ
どことなく70年代風な不思議なテイストで描かれたこの作品。褪せたように見える配色に魅力を感じてしまう。古さを逆手にとった独特なカラー感にセンスを感じる。
宗野ナホ
切り絵のようなシルエットが印象的な作品。女性向けアパレルブランドでの活動など幅広く作品を発表しているのも納得。ポップな作風の中にも女性の力強さを感じる。
atsuko saito
テーマは「1970~1985」。70年代80年代半ばの架空の欧米バンドを想像したこの作品は、買い手側の視点に立ったコンセプトで作られている。どことなくサイケデリックな匂いのするライン表現が聴き手の琴線に触れそうな作品だ。
kamon
日常のふとした表情を、シンプルな線でシンプルに表現したというkamon。意外にもモチーフとは反対に女性的にはならない線、版画のような味わいがあるのがシンプルで力強く魅力的だ。
momoko harada
女性の顔を横から捉える事で、その思考を表現しようとしている作品。浮かび上がるような人物と背景の対比が、憂いやとまどいといったような感情を登場人物から放たせている。色合いの意外性が一際目立っていた。
morikawa aya
未来への不安や怯え、言葉では表現しにくい感情を込めたこの作品。混沌とした風景に佇む女性の表情からは恐れ以外の表情も読み取れ、その奥深いタッチに感動を覚える。
nonrie
自由への衝動に突き動かされて表現されているnonrieの作品。見るものによってその印象を変えるのもまた、自由の形なきかたちであるように思う。自由への渇望が力強く伝わってくるパワフルな一枚。
poppop
インパクト!隙間のある作品は空気感を生む。音楽にもアートにも共通するそんなコンセプトを実践しているこの作品。空間が生む「間」がこの人物に様々な表情をさせる。見るものに想像する余地を与えているのが好印象だ。
seko
夜の街をテーマに描かれたアクリル画。キャンバスの風合いに染み込むようなやわらかい世界観に癒される。どのような物語を想像するかはあなた次第。決して明るくはない配色なのに、遠くに浮かぶ風景に、ほんのり夏を感じてしまう不思議さを持っている。
繊細さと大胆さを兼ね備えたsuamarchの作品。1枚毎に「朝」「昼」「夕」「夜」のストーリーがあり、4枚で一つのストーリーを紡いでくれた。独特の遠近感と画面いっぱいにほどこされたベールも魅力的だ。
Wakako Zaiaen
「溢れ出す」というテーマのこの作品は、音楽を聞く事で溢れ出す感情と重ね合わせて、さまざまな想像をかき立てられる。枠にとらわれない表現方法は非常に好感が持てた。そういったある種開放的な感覚もまたこの作品から溢れ出ているのではないだろうか?
yukai
テーマは母と娘。「娘を起こさぬ様じっと抱く24歳の母と、スヤスヤ眠る生後7ヶ月の娘。モデルとなった母親は現在52歳、その娘は28歳の私。」というこの作品。素朴で暖かい母子の雰囲気の中に、普遍的な力を感じ取ることができた。
いわさきひろこ
「器用に、要領よく演技もできず愛想笑いも作れない彼女が飾り立てられる違和感とギャップを描きたかった作品」と語るいわさきひろこ。柔らかいタッチに鋭い視線。それでもやはり、そのかわいらしさに禁じ得ないポピュラリティーを感じてしまう素敵な作品だと感じた。
うついなつこ
牧歌的で爽やかな色合いが夏のイメージを余すところ無く表現している作品。計画にとらわれず色を置いていく手法がまた夏を感じさせる。小窓的なレイアウトがこの景色のむこうに広がる世界を想像させてくれる。
さいとうまい
地球上のさまざまな生物たちとの共存をテーマに描かれているこの作品は、ポップでおもちゃ的なたのしさを持ちながら、もとっても重要なメッセージ性を含んでいる。バックグラウンドの風合いの出し方にも個性が光る。
すずき薫
動物写真家達とケニアへ行った時の写真作品で参加してくれたすずき薫。自然の美しさと、躍動感が感じてとれる。この様々な動物の群れの現実感は、ジャケットには十分すぎるほど豪華。
すぱか
赤ずきんをモチーフに、彼女が道中で包まれる孤独感、閉塞感をテーマに描かれている。浮かび上がるショールの周りを埋め尽くすモノクロームな世界は、現実と幻想の狭間を鮮やかに映し出している。
kimiaki tokuyama
今回も素敵な動物をモチーフに、独特のかわいらしいいきものを送り込んでくれたトクヤマ氏。彼のこの動物シリーズ、年齢層を問わず受け入れられるスタイルはカードトイやおもちゃなんかにはもってこいのインパクトを持っている。
ネモトナオミ
人間の日常を映画の空気感で表現しているというネモトナオミ。この絶妙な隙間感は静的でありながらも、見方を変えればカラーチョイスとそのアイロニックな作風から、少し前の西海岸パンク勢のジャケットを連想させた。
はくた
女性の内面世界とそこに流れる音楽をイメージしたというこの作品。どことなく悪魔的な彩度の低い色合いにセンスを感じる。ジャケットとしても良いバランス、モノクロームとの境界線のような不思議な魅力を放っている。
バルーンBOM
まるで魔法にかけられたような、音楽を聴くときの気持ちを表現したバルーンBOM。荒削りなツートーンの上にデコレートされた原色がひときわ目を引く。こういったジャケットもなかなかお目にかかれない。
ふくわもち
兵庫から参加してくれた彼女の作品は、シュールで子供の目線から見た空想の世界。ユーモラスな作風は子供の感覚をよく捉えている。大人が好む色使いとは違った世界を表現するというのは意外に難しいもの。その点でとても興味深い作品だ。
ムトウアキヒト
この作品も展示時に4つひとつながりになっていた素晴らしい作品。様々な人たちがひた走る、そしてその一人一人の表情に躍動感が溢れており、作画スキルの高さだけではない「表現への楽しさ」を強く感じる。編集部でも話題となった。
モーリーダビッドソン
ヴィヴィッドなロゴにシンプルなアイコンでアプローチしてくれたモーリーダビッドソン。Rock好きが伺えるこの作品、実はノー・タムなんて硬派な。楽器の特徴を上手く捉えている。
ヤス・タグチータ
絵本の挿絵のようなかわいらしいタッチに、おおきなヒール。妹をきづかう姉と、好奇心を押さえられない妹。姉妹のかわいらしいリアクションに思わず笑顔になってしまう作品。グリーンの出し方が非常に個性的だ。
加藤 美知子
今回、唯一アート作品の制作が初体験という読者から応募していただいた加藤さん。撮影した写真をソースに、人間とは対照的な生をカエルをモチーフに表現してくれました。背景は傷だらけのプラスチックケースのスクラッチを利用しており、凝った表現方法での初挑戦に共感を覚える作品でした。
岩田 大樹
四季や自然だけでなく、日常を強く意識させる岩田氏の作品。様々な描画法をとりいれつつも、きらびやかで誰もが毎日に求める起伏と喜びを豊かなカラーと確かな作画力で表現している。美しく緻密に描く事によって生まれる鮮やかさと、人の感情やポップさを失っていない秀逸な作品だ。
rhythm guitar works
観る人の感情に訴えかけるシンプルな印象のrhythm guitar works。いまにも動き出しそうなカートゥーンを連想させる。どことなく懐かしい雰囲気でこころ和ませる印象だった。
古屋正成(ふるやまさしげ)
人が人に伝える想いをテーマに活動している古屋氏の作品。無骨な男が抱える想いが、淡く切ない印象を与えてくれた。作品左側への空間への興味がかき立てられ、観るものの想像力を刺激してくれる。
サトウ トモエ
水彩やアクリル、切り絵をメインにアナログで活動するサトウトモエ。ゆるいラインが良い意味でリラックスできる印象の作品だ。デコレートされたシルエットと、潔いカラーでのドロウイングが対照的。
佐薙 陽子
にじみや塩の模様を生かした抽象画風の作品で、絶妙な色合いを表現してくれた佐薙 陽子。作品中央の水の跡をゲートと見立て、その向こう側を想像させている。テーマは「心の解放」。
長南彩香
眠れない夜に繰り広げられる不思議な世界をイメージして描いてくれた長南彩香の作品。パステル調の色使いがアナタを眠りに誘う・・。作画力もさることながら、周りにさまよう小さな羊の表情がとてもキュートで印象的でした。
塚本衣絵
最高にサイケデリックな画風で一際目を引いた塚本衣絵のインパクトな一枚。雑誌からテキスタイルまで幅広く活動している。60年代の音楽にインスパイアされたこの表現は、音楽的で刺激に満ちあふれている。
姫苺
前回、下北沢GARAGEにも参加してくれた姫苺の作品。今回は夏ということもあり、前回よりもテンションの高い作品を発表してくれた。この不思議なジャパニメーション+ホラー的作風は相変わらず健在。バスケットに盛られた肉を編集部は見逃さなかった。
夕桐(ゆき)
幾つになっても女の子でいよう、という女の子の願いが込められた作品。すこしユーモラスで、空間を有効に使うことで躍動感が生まれている。公園の芝生で、縛られず自由に動き回るイメージが表情からも伝わってくる。
和田鳥太郎
しっかりとしたタッチでモチーフの魅力が伝わってくる和田氏の作品は、どことなくアニメーション映画的な風合いを感じさせる。シンプルならがも複数の描画アプローチを使い分け、奥行きを感じるレイアウトと配色はさすがの一言。
宇宙ワサビ
身体の一部に楽器をあしらっている特徴的な作品で参加した宇宙ワサビ。「ギターな女の肖像」と名付けられた作品は鋭いラインの取り方が特徴的な髪先での遊びとマッチしている。線と面の自由さが不思議な奥行きを与えている。










