●よろしくお願いします。まずはさかのぼってお聞きしますが、The SAMOS結成の経緯はどういったものだったのでしょうか?
2006年頃かな?元々moldっていうミニマルテクノのユニットをやっていて、それをやっていくうちに、整頓されたミニマル自体が自分の性格に合っていないなって思い初めてしまい(笑)。最初はラップトップに向かってライブをやることに凄い憧れててしばらくやってたんですけどね。身体表現っていうのかな、もっとフィジカルに演奏するっていう事と、ダンスミュージックを一緒に出来ないかなって思って。そこから始まったのがThe SAMOSなんですけど。メンバーはmoldでも組んでいる弟と、M.I.Tっていうエラドラを叩いてるやつは、昔(90年代後半)のインディバンドブームの頃、Three sideと言うデフトーンズみたいなバンドを一緒にやっていて。僕がギターでM.I.Tがヴォーカルでした。それからまた一緒にできたらいいねっていう流れで。Newdealはmoldやってる時に現場で一緒になることが多かったのと、SBKのリミックスを頼んだりしてたっていう繋がりで。で、この4人になった感じですかね。

●では、改めてThe SAMOSのコンセプトについて聞かせていただけますか?
元々コンセプトっていうものがなくて。漠然とまたバンドをやりたいって意識だけはあったんですよ。ラップトップとDJだとユニットだから。それとは違ったバンドをもう1回ちゃんとやってみたくて。あとこれは後からできたルールなんですけど、歌を触媒として、ダンスミュージックとかロックっていういろんなエレメンツを一つにできないかなっていう。それがコンセプトですかね。
●なるほど。結成から4年ほど経っていると思うのですが、バンド内で音楽的に何か変化は感じていますか?
凄い紆余曲折しながら今のスタイルになったんですよ。最初は、全員が制作できるから誰が何のポジションなのかっていうのも不明瞭で。制作では実際に本人が弾かないくてもいくらでも多重(録音)で入れられるし。今は誰が何をするかっていうのかや、歌の割合がどれくらいかっていうのも固まってきていて、このスタイルで落ち着きましたね。前のアルバムは生ドラムのサポートがいたりしたけど、徐々にモバイルセットって言われる、DJに+1、+2していくような所から演奏する事、自分達の曲のみで構成する事、クラブでの機能性と、夜中の時間帯ていうところが絡んで今の形になった感じですね。
●ところでmyspace等でも垣間見ることができますが、アートワークや映像も凝っていらっしゃいますよね。音以外のアートワークやビジュアルはどのようなものから影響をうけていますか?
そうですね、アートワークは基本遊び仲間に頼んで作ってもらってはいますけど、スタイリングコンセプトとかは自分達でやるようにしてるから。あとM.I.Tなんかは自分で楽器を作っちゃったりもするし。ギターの形のサンプラーを作ってみたりとか。わりとそういうの好きで皆やってますけど。

●現在とても精力的にライブをされていますが、皆さんのパフォーマンスはライブハウスだけでなくクラブなどあらゆる場所にマッチしている印象を受けるのですが、The SAMOSの音楽を客観的に見てどう感じていますか?
実際シーンそのものっていうところで考えると…まずシーンっていうのは一つのバンドじゃ出来ていかなくて、近しいバンドが集まって出来ていくものだと思うんですけど、あんまり似たスタイルの人達がいなくて。踊れるロックバンドって言ってるものは結局はバンドであり、DJは結局DJであり。スピリットがハイブリッドで中間にいる人達ってそんなにいないから。出会えていないだけかもしれないですけどね。だから良い意味か悪い意味かは分からないけどマイノリティな感じで。なので(ライブを)やるのが結構難しいですよ。
●以前本誌でも取り上げたThe Quemistsとか、ああいう海外のスタイルっぽいなって感じたんですよね。
The Presetsってバンドも二人でやっててフィジカルで演奏もあって、なおかつ踊れてっていうスタイルでやってるけど、日本だとどっちかに偏るっていうか…。
●どうしてなんでしょうかね!?
いや、分からないんですよねそれが(笑)。ミックスされるっていうこと自体が限定されてるのかもしれないですよね。
●バンドといえばロックっていうのが定着してる感じもあったり。
うんうん。まあ最近はあんまり気にしないでやってますけど、ギターをクラブに持ち込む、みたいなことがDJの人によっては良い顔しない時もあったり、いろいろ機材とかも広げているので転換で迷惑をかけたり...だけど、そういうパーティの中にちょっと面白い起伏みたいなものがあった方が、僕はそのイベント自体のバリュー感を感じる方なので。いろいろ(機材や楽器を)持って行きますね。シーケンスをどこから出すとか、細かい機材を全部シンクした方がいいんじゃないかとか、当初皆でいろいろやってたんですけど、最終的にはポン出しで。肉体でやってるわけだから、いっせーのせでっていうスタイルですね今は。
●その機材についてですが、主に使用しているものを教えていただけますか?またライブではどのような機材セットでパフォーマンスを行っていますか?
僕はKAOSS PAD3っていうのをよく使ってますね。あとはCDJをサンプラーの代わりに使ってます。ドラムのやつはMPCでエレドラでトリガーしてたり。あと最近だと僕がエフェクトマイクを新しいのに変えて。SHUREのもので(たぶん船の無線のマイク)海外で出てて取り寄せました。歪んで凄く良いですよ。
●無線!それは凄そうですね。サンプル等でも、ドラムの方がトリガーするサンプルと、メンバーの方が作るサンプルとで発想は違ったりするんでしょうか?
全然違いますね。ドラムのやつをMr.カオスって呼んでるんですけど(笑)。全然それ関係なくね?っていうのを入れてきたりとか。良い場合もあるんだけど、ごちゃごちゃな時もあるし。あとは、MPC自体はある程度音を決めておかないといけないけど、僕が使ってるCDJの場合は「今日のお客さんだったらこういう感じかな」ってその場でロードして出せるし。ネタの声やフレーズのCDを用意しておけば。今日は303のloopとか アカペラのラップ出そうかなとか(笑)。なのでその辺りはDJっぽいかな。オーディエンスを見ながらのリアクション芸っていうか。

●実際SBKのライブの雰囲気とTheSAMOSではオーディエンスの雰囲気も違ったりするんでしょうか。
う~ん、どうですかね。意識したことないけど、まずやってる曲が違うから。あとは…現場対応できないとダメなのが夜(深夜)だから。ライブっていうものはリハーサルをして、練習したことを上手く演奏するっていうもので。The SAMOSはその両方があるバンドですね。再現しなきゃいけない部分と、リアクションが活かせた部分があった時にはライブだから面白かった、ってなるし、更に上塗り出来るっていうか。なので自由な分、モチベーションが上がらなかった時は本当に駄目だし(笑)。上手くいった時、反応が良い時はどんどん良くなる。あとモニターの中の状態が踊りながら出来ないような時はやってて凄く辛いです。中の雰囲気が全く見えない時とか、どうなってるんだろうって。そんな時はデフレスパイラルに陥っていきますね。
●最近のライブで印象的だったエピソードはありますか?
アルバムを出した時にツアーをしたんですけど、地方の会場でお客さんが5人くらいの時があって。その時に、どういう風に自分達を持っていくかっていうところで。だけど、ツアーの中でその日が一番良い演奏が出来たんです。そこからタフになれたというか。どんな困難な状況でもやっていけるかなって。なのであの日が自分達にとってタームだったねっていう話をメンバーとはしたんですけどね。
●では質問を変えて、最近注目しているシーンや、バンド/アーティストなどはいますか?
似たスタイルのバンドでよく聴いてるのはThe Presets、あとはTheKnifeっていう二人組。女性ボーカルで凄い格好いいですよ。フィジカルなものがあるので好きです。やっぱり、見て楽しむっていうのがDJはなかなか難しいですから。人の曲で自分を表現する美学は好きですけど、自分達が求めてるのは、演奏しているダンスミュージック。=ただのニューウェーブなんですよ本当は。CCBとかYMOとかもそうだと思うし。
●オーディエンスの雰囲気も違ったりするんでしょうか。
う~ん、どうですかね。意識したことないけど、まずやってる曲が違うから。あとは…現場対応できないとダメなのが夜(深夜)だから。ライブっていうものはリハーサルをして、練習したことを上手く演奏するっていうもので。The SAMOSはその両方があるバンドですね。再現しなきゃいけない部分と、リアクションが活かせた部分があった時にはライブだから面白かった、ってなるし、更に上塗り出来るっていうか。なので自由な分、モチベーションが上がらなかった時は本当に駄目だし(笑)。上手くいった時、反応が良い時はどんどん良くなる。あとモニターの中の状態が踊りながら出来ないような時はやってて凄く辛いです。中の雰囲気が全く見えない時とか、どうなってるんだろうって。そんな時はデフレスパイラルに陥っていきますね。
●なるほど。では音楽以外に、Shigeoさんが好きなカルチャー等はありますか?
最近は藤原新也さんの本を読んでいますね。ノンフィクションの。視点が面白いですよ。
●そうなんですね。ところで、SBKも今年10周年ということで、Dragon Ashと久しぶりにライブをされますよね。本格的な活動を再開されるのでしょうか?
と言っても4年やってないですからね(笑)。10周年って言ってもいいものかっていうのもあるんですけど。今度のライブで、どうなるかっていう感じですね。SBKはオリンピックじゃないけど、断続的な活動のスタイルがあって。それをオーディエンスに伝えるのが下手なバンドなんですよ。今度のライブは今後続ける続けないをしっかりと伝えないとな、って思っています。節目だし。
●では今後のThe SAMOSについて聞かせて下さい。
ずっとレコーディングしてて。前回は自分達の聴いてきたものを全部アウトプットするっていう感じだったんですけど、わりとそれでやりきった感があって。次のものはトラックに特化したものにしたいなって。夏頃に出せたら。今回はさくさく出来なくて、けっこう大変でした。前作を超えるのか、そうじゃない所で自分達の可能性を探るっていうか。だけど、面白いものになると思います。
●では最後にArt Yard informerの読者にメッセージをお願いします。
今、音楽を聴くのもメディアの転換期っていうのかな。若年層にとってはCDで聴くことがマニアックって言うらしいんですよ。データに慣れすぎてるっていうか。そういうジェネレーションギャップがあるんだなあっていうのを踏まえつつ。でも我々はクリエイトして出していかなきゃいけないから。どんなに市場が縮小してても。だけど不景気な時ほど、アートは発展するから。良いクリエイションというか。お金がある時より工夫するし、可能性がある。お金があるとそれで解決しがちですから。機材とかも、昔は新しいものが出たらそれを買ってみてっていうのを繰り返していて。実際それじゃないとその音が出ないのかっていうと、そういうもんでもないなって。新しい機材だからって新しい音楽っていうことでもないなって途中から思って。2006年からソフトはアップデートされてないですね。アンサンブルの話になってくると、そこまでの技術革新がないっていうか。だけど、そろそろアップデートしなきゃいけないかな(笑)。
●(笑)あっ、一つのソフトをずっと使ってると、データが消失した時の怖さ、ってないですか?
ありますね。だけど結局ツールっていう話だから、どんな機材でも自分がある人っていうのは、自分の曲が出来るんですよ。その機材じゃないとその音が出ないっていう時もあるけど、何かしらの方法で自分の音をちゃんと出せるようだったら、ソフトがなくても。ソフトがクラッシュしたりとか、そのテイクがなくなったりした時は、縁がなかったってことで、『運命』って呼んでるんですけどね。そういう時は諦めて次に進むっていうか。パソコンっていうのはそういう奴らで(笑)一番人が困ってる時に無理難題ふっかけてくるから。そこも認めて一緒にやっていかないと。最近なんかは会話してますからね(笑)。生き物として対峙すると上手くいきますよ。次のアルバムが早く届くといいなと思います。待ってて下さい。
2006年頃かな?元々moldっていうミニマルテクノのユニットをやっていて、それをやっていくうちに、整頓されたミニマル自体が自分の性格に合っていないなって思い初めてしまい(笑)。最初はラップトップに向かってライブをやることに凄い憧れててしばらくやってたんですけどね。身体表現っていうのかな、もっとフィジカルに演奏するっていう事と、ダンスミュージックを一緒に出来ないかなって思って。そこから始まったのがThe SAMOSなんですけど。メンバーはmoldでも組んでいる弟と、M.I.Tっていうエラドラを叩いてるやつは、昔(90年代後半)のインディバンドブームの頃、Three sideと言うデフトーンズみたいなバンドを一緒にやっていて。僕がギターでM.I.Tがヴォーカルでした。それからまた一緒にできたらいいねっていう流れで。Newdealはmoldやってる時に現場で一緒になることが多かったのと、SBKのリミックスを頼んだりしてたっていう繋がりで。で、この4人になった感じですかね。
●では、改めてThe SAMOSのコンセプトについて聞かせていただけますか?
元々コンセプトっていうものがなくて。漠然とまたバンドをやりたいって意識だけはあったんですよ。ラップトップとDJだとユニットだから。それとは違ったバンドをもう1回ちゃんとやってみたくて。あとこれは後からできたルールなんですけど、歌を触媒として、ダンスミュージックとかロックっていういろんなエレメンツを一つにできないかなっていう。それがコンセプトですかね。
●なるほど。結成から4年ほど経っていると思うのですが、バンド内で音楽的に何か変化は感じていますか?
凄い紆余曲折しながら今のスタイルになったんですよ。最初は、全員が制作できるから誰が何のポジションなのかっていうのも不明瞭で。制作では実際に本人が弾かないくてもいくらでも多重(録音)で入れられるし。今は誰が何をするかっていうのかや、歌の割合がどれくらいかっていうのも固まってきていて、このスタイルで落ち着きましたね。前のアルバムは生ドラムのサポートがいたりしたけど、徐々にモバイルセットって言われる、DJに+1、+2していくような所から演奏する事、自分達の曲のみで構成する事、クラブでの機能性と、夜中の時間帯ていうところが絡んで今の形になった感じですね。
●ところでmyspace等でも垣間見ることができますが、アートワークや映像も凝っていらっしゃいますよね。音以外のアートワークやビジュアルはどのようなものから影響をうけていますか?
そうですね、アートワークは基本遊び仲間に頼んで作ってもらってはいますけど、スタイリングコンセプトとかは自分達でやるようにしてるから。あとM.I.Tなんかは自分で楽器を作っちゃったりもするし。ギターの形のサンプラーを作ってみたりとか。わりとそういうの好きで皆やってますけど。
●現在とても精力的にライブをされていますが、皆さんのパフォーマンスはライブハウスだけでなくクラブなどあらゆる場所にマッチしている印象を受けるのですが、The SAMOSの音楽を客観的に見てどう感じていますか?
実際シーンそのものっていうところで考えると…まずシーンっていうのは一つのバンドじゃ出来ていかなくて、近しいバンドが集まって出来ていくものだと思うんですけど、あんまり似たスタイルの人達がいなくて。踊れるロックバンドって言ってるものは結局はバンドであり、DJは結局DJであり。スピリットがハイブリッドで中間にいる人達ってそんなにいないから。出会えていないだけかもしれないですけどね。だから良い意味か悪い意味かは分からないけどマイノリティな感じで。なので(ライブを)やるのが結構難しいですよ。
●以前本誌でも取り上げたThe Quemistsとか、ああいう海外のスタイルっぽいなって感じたんですよね。
The Presetsってバンドも二人でやっててフィジカルで演奏もあって、なおかつ踊れてっていうスタイルでやってるけど、日本だとどっちかに偏るっていうか…。
●どうしてなんでしょうかね!?
いや、分からないんですよねそれが(笑)。ミックスされるっていうこと自体が限定されてるのかもしれないですよね。
●バンドといえばロックっていうのが定着してる感じもあったり。
うんうん。まあ最近はあんまり気にしないでやってますけど、ギターをクラブに持ち込む、みたいなことがDJの人によっては良い顔しない時もあったり、いろいろ機材とかも広げているので転換で迷惑をかけたり...だけど、そういうパーティの中にちょっと面白い起伏みたいなものがあった方が、僕はそのイベント自体のバリュー感を感じる方なので。いろいろ(機材や楽器を)持って行きますね。シーケンスをどこから出すとか、細かい機材を全部シンクした方がいいんじゃないかとか、当初皆でいろいろやってたんですけど、最終的にはポン出しで。肉体でやってるわけだから、いっせーのせでっていうスタイルですね今は。
●その機材についてですが、主に使用しているものを教えていただけますか?またライブではどのような機材セットでパフォーマンスを行っていますか?
僕はKAOSS PAD3っていうのをよく使ってますね。あとはCDJをサンプラーの代わりに使ってます。ドラムのやつはMPCでエレドラでトリガーしてたり。あと最近だと僕がエフェクトマイクを新しいのに変えて。SHUREのもので(たぶん船の無線のマイク)海外で出てて取り寄せました。歪んで凄く良いですよ。
●無線!それは凄そうですね。サンプル等でも、ドラムの方がトリガーするサンプルと、メンバーの方が作るサンプルとで発想は違ったりするんでしょうか?
全然違いますね。ドラムのやつをMr.カオスって呼んでるんですけど(笑)。全然それ関係なくね?っていうのを入れてきたりとか。良い場合もあるんだけど、ごちゃごちゃな時もあるし。あとは、MPC自体はある程度音を決めておかないといけないけど、僕が使ってるCDJの場合は「今日のお客さんだったらこういう感じかな」ってその場でロードして出せるし。ネタの声やフレーズのCDを用意しておけば。今日は303のloopとか アカペラのラップ出そうかなとか(笑)。なのでその辺りはDJっぽいかな。オーディエンスを見ながらのリアクション芸っていうか。
●実際SBKのライブの雰囲気とTheSAMOSではオーディエンスの雰囲気も違ったりするんでしょうか。
う~ん、どうですかね。意識したことないけど、まずやってる曲が違うから。あとは…現場対応できないとダメなのが夜(深夜)だから。ライブっていうものはリハーサルをして、練習したことを上手く演奏するっていうもので。The SAMOSはその両方があるバンドですね。再現しなきゃいけない部分と、リアクションが活かせた部分があった時にはライブだから面白かった、ってなるし、更に上塗り出来るっていうか。なので自由な分、モチベーションが上がらなかった時は本当に駄目だし(笑)。上手くいった時、反応が良い時はどんどん良くなる。あとモニターの中の状態が踊りながら出来ないような時はやってて凄く辛いです。中の雰囲気が全く見えない時とか、どうなってるんだろうって。そんな時はデフレスパイラルに陥っていきますね。
●最近のライブで印象的だったエピソードはありますか?
アルバムを出した時にツアーをしたんですけど、地方の会場でお客さんが5人くらいの時があって。その時に、どういう風に自分達を持っていくかっていうところで。だけど、ツアーの中でその日が一番良い演奏が出来たんです。そこからタフになれたというか。どんな困難な状況でもやっていけるかなって。なのであの日が自分達にとってタームだったねっていう話をメンバーとはしたんですけどね。
●では質問を変えて、最近注目しているシーンや、バンド/アーティストなどはいますか?
似たスタイルのバンドでよく聴いてるのはThe Presets、あとはTheKnifeっていう二人組。女性ボーカルで凄い格好いいですよ。フィジカルなものがあるので好きです。やっぱり、見て楽しむっていうのがDJはなかなか難しいですから。人の曲で自分を表現する美学は好きですけど、自分達が求めてるのは、演奏しているダンスミュージック。=ただのニューウェーブなんですよ本当は。CCBとかYMOとかもそうだと思うし。
●オーディエンスの雰囲気も違ったりするんでしょうか。
う~ん、どうですかね。意識したことないけど、まずやってる曲が違うから。あとは…現場対応できないとダメなのが夜(深夜)だから。ライブっていうものはリハーサルをして、練習したことを上手く演奏するっていうもので。The SAMOSはその両方があるバンドですね。再現しなきゃいけない部分と、リアクションが活かせた部分があった時にはライブだから面白かった、ってなるし、更に上塗り出来るっていうか。なので自由な分、モチベーションが上がらなかった時は本当に駄目だし(笑)。上手くいった時、反応が良い時はどんどん良くなる。あとモニターの中の状態が踊りながら出来ないような時はやってて凄く辛いです。中の雰囲気が全く見えない時とか、どうなってるんだろうって。そんな時はデフレスパイラルに陥っていきますね。
●なるほど。では音楽以外に、Shigeoさんが好きなカルチャー等はありますか?
最近は藤原新也さんの本を読んでいますね。ノンフィクションの。視点が面白いですよ。
●そうなんですね。ところで、SBKも今年10周年ということで、Dragon Ashと久しぶりにライブをされますよね。本格的な活動を再開されるのでしょうか?
と言っても4年やってないですからね(笑)。10周年って言ってもいいものかっていうのもあるんですけど。今度のライブで、どうなるかっていう感じですね。SBKはオリンピックじゃないけど、断続的な活動のスタイルがあって。それをオーディエンスに伝えるのが下手なバンドなんですよ。今度のライブは今後続ける続けないをしっかりと伝えないとな、って思っています。節目だし。
●では今後のThe SAMOSについて聞かせて下さい。
ずっとレコーディングしてて。前回は自分達の聴いてきたものを全部アウトプットするっていう感じだったんですけど、わりとそれでやりきった感があって。次のものはトラックに特化したものにしたいなって。夏頃に出せたら。今回はさくさく出来なくて、けっこう大変でした。前作を超えるのか、そうじゃない所で自分達の可能性を探るっていうか。だけど、面白いものになると思います。
●では最後にArt Yard informerの読者にメッセージをお願いします。
今、音楽を聴くのもメディアの転換期っていうのかな。若年層にとってはCDで聴くことがマニアックって言うらしいんですよ。データに慣れすぎてるっていうか。そういうジェネレーションギャップがあるんだなあっていうのを踏まえつつ。でも我々はクリエイトして出していかなきゃいけないから。どんなに市場が縮小してても。だけど不景気な時ほど、アートは発展するから。良いクリエイションというか。お金がある時より工夫するし、可能性がある。お金があるとそれで解決しがちですから。機材とかも、昔は新しいものが出たらそれを買ってみてっていうのを繰り返していて。実際それじゃないとその音が出ないのかっていうと、そういうもんでもないなって。新しい機材だからって新しい音楽っていうことでもないなって途中から思って。2006年からソフトはアップデートされてないですね。アンサンブルの話になってくると、そこまでの技術革新がないっていうか。だけど、そろそろアップデートしなきゃいけないかな(笑)。
●(笑)あっ、一つのソフトをずっと使ってると、データが消失した時の怖さ、ってないですか?
ありますね。だけど結局ツールっていう話だから、どんな機材でも自分がある人っていうのは、自分の曲が出来るんですよ。その機材じゃないとその音が出ないっていう時もあるけど、何かしらの方法で自分の音をちゃんと出せるようだったら、ソフトがなくても。ソフトがクラッシュしたりとか、そのテイクがなくなったりした時は、縁がなかったってことで、『運命』って呼んでるんですけどね。そういう時は諦めて次に進むっていうか。パソコンっていうのはそういう奴らで(笑)一番人が困ってる時に無理難題ふっかけてくるから。そこも認めて一緒にやっていかないと。最近なんかは会話してますからね(笑)。生き物として対峙すると上手くいきますよ。次のアルバムが早く届くといいなと思います。待ってて下さい。
●ありがとうございました!
End










