●お二人がサーカスフォーカスを結成したいきさつを詳しく教えていただけますか?
littlebee: 元々二人共別々のバンドで神戸を拠点に活動していたんです。僕も精力的に活動してて色んな場所でライブしてたんですが、あちこちで名前を聞くバンドがいたんです。神戸にどえらい大型新人現れた!って。それが市率いるバンドやったんです。
市: 僕もlittlebeeが前のバンドで活躍している事は知っていました。何度かイベントでは一緒になった事はあったんですが、互いに初めて話したのは去年の夏ですね。これは神戸出身で活躍しているアーティストを集めたっていうイベントで、その打ち上げの時ですね。
littlebee: その時に互いに気が合って一度セッションしたいなってなって。
市: それで、しばらくしてスタジオに一緒に入るようになりましたね。ただその時はまだサーカスフォーカスとしてではなくて、とりあえず色んなミュージシャンと音出して互いに『いいないいな』って(笑)
littlebee: 僕は前のバンドが解散してから新たなバンド「蜂蜂団」と書いて(beebee
団)と呼ぶ、今や幻のバンドを組んでて、そのバンドでとにかく東京出たろう!っ
て思てたんです。市は市でしっかり歌ってきたキャリアがあったので蜂蜂団には誘いにくかったんです。さらに言えばラップ以外、つまり僕の『歌』っていうものを市に評価されるのが怖かったっていうのもあるかも(笑)。だから一緒にできないまでもせめて音源には参加してもらいたいなあと思って、キーボードを入れてもらうべく思い切って蜂蜂団の曲を聴いてもらったんです。それはもうビクビクもんでしたけどね。高校の時に初めて作った曲を友達に聴かせた時ぶりぐらいの緊張感がありましたねぇ(笑)。それが東京に家を探しに行く一週間前ぐらいやったかな。
市: その曲を聴かせてもらった時に、『ちょっと待った〜』って感じで。『あ、beeさんってこんなええ声してたんか』って思ったんです。スタジオではラップしか聴いてなかったんでビックリしました。僕もずっとヴォーカリストとして活動してきましたが、全く声のタイプが違うくて。この人と一緒に歌っていけたら僕が楽しいんやろなって凄く思ったんですよ。身勝手ですが…(笑)
littlebee: こっから結成までは早かったです。「音源で参加って形じゃなくて一緒にやりましょう」って市に言われた時は、正直まさかの展開すぎて多少面食らいましたが、何やら底知れぬ自信とワクワクが込み上げてきてその場で「やろう!」ってなりましたね。その二日後に居酒屋で二人集まって乾杯してサーカスフォーカススタートです(笑)。中一日での身辺整理が大変でした。蜂蜂団メンバーや、東京行きを告げてたたくさんの人に事情を説明して…親にもしっかり言ってましたから(笑)俺は東京に行
くんや!って(笑)
●現在Myspaceでも聴ける『音聞話』と『Step』はサーカスフォーカスの持つ魅力がはっきりと伝わって来ますが、どちらかというと『Step』はモダンなJ-Hip-Hopの持つエッジの効いたrhymeが印象的ですよね。歌とラップ、のバランスでこだわっている点はありますか?
こだわりで言うと、最初に歌とラップのバランスをどうとるかこだわらなかった事です(笑)。トラックができて、比較的早くフックがのっかって、その時点でキラキラ感や、攻めのイメージはありましたからあとはペンを走らせてく内に、ここは韻や言葉の音を重視したラップ、ここはメロディーの上を言葉が滑って行くような歌の部分ていうのが場所場所で自ずと見えてきました。そうすると結局歌ってて気持ちいいように仕上がるんですよね(笑)
●なるほど。機材についてお伺いしますが、ライブやレコーディングで愛用している、お気に入りの楽器やイクイップメントなどはありますか?
littlebee: 制作は市の家で全て行っています。DTMはsonarを使っています。今回はマスタリングをoxycompでお願いしたんでが、それ以外はって感じですね。
市: 機材に関しては過去に買っては売りを繰り返しいっぱい失敗してきましたが(笑)。結局キーボードはpianoタッチの鍵盤にnord electro2を繋いで鳴らすのに落ち着きました。後beatは全てMPC2000XLで組んでますね。他にもアナログシンセが何台かありますが、基本的にはエレピ攻めです。後は、音聞話で最後に登場する子供の声のように、いかに自分の足を使って音を集めてくるかっていうのが今回の作品ではテーマでした。
littlebee: beatに関しては時間をかけました。歌を生かす中に主張を持たせたかったので、MPCの良い意味での揺れを上手く利用出来たと思います。ただこう言うとアナログ人間な感じがしちゃうんですが、サーカスフォーカスのコンセプトとしてアナログな質感を大事にしながら新しくて気に入ったものはどんどん取り入れようと。なのでstepでは思いっきりキラキラさせました。
●サーカスフォーカスが音楽的に最も影響を受けたアーティストは?また、競演してみたいアーティストなどはいますか?
littlebee: 最もとなるとかなり困りますねぇ(笑)ジャンルもアーティストも僕の中の流行りでどんどん次に行ってしまうというか…ただラップをしてて自分でも少し自分なりのスタイルができてきたなって思い始めた時によく聴いてたのがSMRYTRPSの1stです。ラップにメロディーが乗ってるんやけどそれでいて少しラップ寄りというか、言葉遊びが面白いなと思って聞きまくってましたねえ。その時はSMRYTRPS全員の特徴を一人で表現してみよう!とかって書いてました(笑)
市: 僕はRay Charlesを見て歌が好きになりました。顔で歌って鍵盤も一緒に歌う感じが最高です。後、Curly Giraffeさんといつか共演出来たらいいなってボーっとする度思います。あの空気感とメロディーは一生飽きる気しません。
●音楽以外にインスピレーションを受ける事や、たとえば映像など、コラボレーションしてみたい分野などはありますか?
littlebee: HIPHOPの畑だと音楽っていうのはそのcultureの一部でしかないので色んなアーティストから刺激を受けることはたくさんありましたが、最近は映像の分野とかファッションの分野っていうところと何かできないかなあとか考えたりしますね。
市: 音楽じゃない他分野のアーティストからは刺激があります。これは前回ArtYardに出演させてもらった時に凄く感じました。後は、アーティストに限らずとにかく人に出会った数だけ自分のアーティスト性が磨かれると思います。人と話す事にインスピレーションを受けやすいです。
●では話題を変えて、最近のライブ活動で特に印象に残っている出来事がありましたら教えていただけますか?
市: ステフ・ポケッツと共演出来た事です。演奏後にしたハグで僕の汗がついて嫌がられないか本気で心配しました。
littlebee: たまたま市と立ち寄ったBARの店員さんと仲良くなって、その人に「彼女の誕生日にサプライズで歌を歌って欲しい」と頼まれて。そのカップルのエピソードなんかを歌詞にした、original birthday songを作って市と二人で歌った時に彼女が泣いて喜んでくれたんですよ。後日その男の人に言われたのが、「ほんまありがとうなあ!世界一優しい彼氏やって言われたわぁ!まぁ、あの次の日喧嘩したけど(苦笑)」やっぱ音楽には人を幸せにする力がある!って再確認しましたね。
●サーカスフォーカスがリスナーに一番伝えたい「想い」はなんでしょうか?音楽的なことから、シーンについて感じる事などをお聞かせください。
littlebee:一言で言うと「音楽のすばらしさ」ですかね。音楽を共有する楽しさであったり音楽が繋げてくれる気持ちであったり、「サーカスフォーカスの音楽好きやわぁ。」って言ってもらえるようになった上で(笑)、「サーカスフォーカスのおかげで音楽がもっと好きになった」とか、僕らがきっかけで生活の中で音楽に触れる時間が多くなったり、聞いたことのないようなジャンルに興味を持ってもらえるようになれば嬉しいですね。音楽シーンに関しては、もっと人と違う事、強烈なoriginalityってのを求めるアーティストが少なくなったような気がします。ファッションにしても音楽にしても一昔前は、なんせ人と同じは嫌やねん!ていう精神を持ってる人が沢山いたように思います。
市: 僕はサーカスフォーカスは二人のキャラクターが思いっきり出た音楽だと思います。とにかく一緒にいる時間は長いけど、笑いが絶えません。そうやって良い雰囲気を閉じ込めたCDには独特の空気感があるもんです。そんな人間くさい作品はカッコ良くて、それを開封してやるライブは本当に楽しいもんです。その作品は作った人 の性格がもの凄く出るもんですから、作品に携わる時間が長い程その人らしい音が出るように僕は思います。その分しんどいけど、僕は行けるトコまで作品にしがみつきたいです(笑)。
●最後に、Art Yard informerの読者にメッセージをお願いします。
サーカスフォーカスというユニット名は人が集まる所の中心で僕らが皆を楽しませたい、と思って付けました。いっつも楽しい所の中心にいれたら幸せやと思います。その輪がどんどん広がっていくように僕らはずっとサーカスフォーカス続けます。だからいつでもライブに遊びに来てください。
>>サーカスフォーカス Myspace Music http://www.myspace.com/circusfocus
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