Interview : Marie Digby

今や代表的なネット・メディアとなったYoutube。彼女はここから生まれたと言っても過言ではない程に反響を呼んだ。アイルランド系アメリカ人の父と、日本人の母を持ち、米国で育ったハーフ。日本語にも馴染みがある彼女の来日に際し、インストア・ライブに同行。日本語カバーの他、大ヒットとなった「Unfold」から「Say It Again」、新曲「Come To Life」を初披露。そのブレのない歌声は、まっすぐな佇まいで日本のファンに届けられた。Marie Digby、Art Yard初登場!

●インストアライブ、お疲れ様でした。いかがでしたか?

すごく楽しかったです。半年くらいライブしてなかったからナーバスにもなったけど…プロモーションでライブする時はほとんど一人でやっているけど、今回はバンドがあったから安心できました。

●以前に来日された時も、表参道ヒルズで浜崎あゆみさんの「Heaven」をカバーされていましたね。

そうですね、あの曲も凄い好きです。日本人のアーティストでは、ほとんど女性シンガーが好きかな、バンドよりは。元ちとせさん、宇多田ヒカルさんが好きです。

●カバーアルバムはどういう流れで選曲したんですか?

自分が好きな人たちを中心にカバーすると、少し自分がやってることと似てるところがあるから、カバーをするなら新しい自分をのプレゼンテーションじゃなくちゃつまらなくなるから。男性とか、バンドの曲が多いです。

●以前から邦楽には興味があったんですか?

「Automatic」(宇多田ヒカルさんの)が一番J-POPで聴いた曲かなあ。サビのフックが格好良くて。WaO!!凄いなって思った。私はその頃13歳で、まだ音楽もやってなかったので。

●その時はまだ曲を作ることは、興味はなかったんですか?

15歳の時に、ピアノで作詞作曲を始めました。

●急に?

急に(笑)高校生の時はあんまり友達がいなくて、日記に自分の気持ちを書いたりしてみてたけど、違うなって思っていて。日記に書いてある言葉と音楽 を合わせたらどうなるかなって思ったら、スペシャルなものになったんですね。最初は誰にも言わなくて、家族が寝た後にこっそりピアノの部屋で始めた感じで す。

●音楽は、誰に習っていたんですか?

ピアノは4歳の時から習い事としてやっていました。17歳になってギターも。でも、大学行くまではテニスばっかりやっていました。

●そうなんですか?

5歳からずっとテニスです。なので作曲はこっそり。18歳の頃まで人前で歌ったこともなかったです。高校の頃に友達と参加したショーみたいなものに出たのが最初ですね。

●そうなんですね。ライブではほとんどギターを持っていますよね、ピアノは?

ピアノの方がやり易いけど、ライブする時にギターの方が(身動きがとれて)便利だから、ギターの方が多くなりますね。

●夏頃に2ndアルバムが出るということですが、前作とはまた違う雰囲気なんでしょうか?

そうですね、全然違うアルバムです。歌詞はわりと似てるけど、サウンドが違う感じかな。1st「Unfold」の時はライブ(生で)レコーディング したけど、今回はトラックから始めて。ビートを作って、そこに歌詞とメロディーを付けていきました。全然違うプロセスでした。とっても楽しかったです。

●米国内でライブをする時と、日本でする時、何か違う風に感じることは?

日本人の方が、よく聴いてるかなあ。静かだけど、本当はよく聴いてると思います、今日も思いました。歌詞を知ってる人は、音は出さないけど一緒に口 を開けて歌ってくれてたし。アメリカの方は、ノリが良くて、エネルギーをシェアできてそれも楽しいかな。自分から、だけじゃなくて、向こうからもエネル ギーが返ってくるから。

●日本という国を客観的に見てどんな国だと思いますか?

日本はチームワークの国だと思います。アメリカは、自分だけ、かな。ここが大きな違いかな。日本にいて思うのはゴミを拾う仕事でも、社長でもプライ ドがあるなって。アメリカは、適当っていうか。日本はルールが多いですね。アメリカはもっと自由だし。だから適当ってことと一緒ね(笑)

●音楽シーンについてはどう思いますか?

アメリカとかヨーロッパの音楽とはまた違うと思います。でも、誰かの真似じゃないなって感じさせる人たちは良いなって思いますね。さっきも言った元ちとせさんなんかは、オリジナリティがありますよね。

●半分アイリッシュ系の血筋と聞いてますが、アイリッシュの音楽の影響等はありますか?

半分アイルランド系であることに対して誇りを持っているんですが、それがどういう意味を持つのかわからないです(あまりアイルランドのことがわから ないから)。親戚はいるみたいですけど。実はアイルランドに、Marie Digbyという、私と同じ名前のプロゴルフ選手がいて、彼女は私のいとこらしいんです!音楽活動始める前に、googleでMarieDigbyを検索 してみたら、彼女の情報が出て来てわかったんです。

●そうなんですね。では影響を受けたアーティストは?

RADIOHEAD。もう長いことやっているのに、アルバムのサウンドが変化し続けているから。私もそういうアーティストになりたいなって思ってい るし。Bjorkも。あとほとんどの人が知らないかもしれないけど、Portisheadっていうバンドも。友達がくれたミックステープの最後に入ってい たのが彼らの曲で、それから好きになって。音楽をしたいなっていう気持ちになったのも、その曲を聴いたからかも。

●なんていう曲?

「Roads」っていう曲。

●アルバムもいいですよね。

「Dummy」っていうアルバムね。ちょっとダークだけど。

●RADIOHEADもダークに近い感じがありますが、マリエさんの音楽は明るいものが多いですよね?

そうですね、(ダークなものを)作ろうとしても、そうならないんですよね。複雑な曲を作ろうって始めてもPOPになっちゃう(笑)それが今の私らしさかな。

●それではアートヤードの共通質問、あなたにとって世界で一番で美しいもの、醜いものとは何ですか?

美しいものは、赤ちゃん。純粋で愛しか知らなくて、世界の醜いところをまだ見てないから。一番醜いものは、人が他の人を殺すこと。他の人の命を奪うのは、誰もするべきことではない。

●最後に、クリエイターを目指している読者にメッセージをお願いします。

よくMySpaceでも聞かれる質問があるんですけど。どうやって成功しましたか?って。その答えは、とってもシンプルだと思います。例えば曲だけ を作っても、誰も聴かないから意味がなくて。どこでもいいからライブをしなくちゃいけない。学校や公園や駅とか、毎週ライブをしてBUZZ(良い感じの流 れ)を自分で作っていけたら、きっとどこかのレコード会社があなたを見つけるから…ほとんどの人が、曲を作ったら会社にデモテープを送るっていう感じみた いだけど、それだけじゃダメだと思う。それが私からのアドバイスです。

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